「何点取れば合格?」「自己採点では総点が足りているのに、科目で0点があるとどうなる?」。介護福祉士国家試験は、1問1点の125点満点です。ただし、合否は総得点だけで決まりません。全パート受験では、年度ごとに難易度で補正される合格基準点と、11科目群すべてで得点があることを確認します。第38回からは、全体で不合格でもA・B・Cのパート合格が判定されます。
第39回(2027年1月31日実施)の合格基準点は、2026年9月現在まだ確定していません。前年の点数をそのまま「今年の合格ライン」としないでください。この記事では、配点と科目群の数え方、パート別の判定、公式正答を使った自己採点の手順を整理します。点数を記録しておけば、結果発表後に確認すべきことと、復習する科目を決められます。
採点の基本|125問を1問1点で数え、基準点は毎回決まる

試験センターの合格基準では、配点は1問1点、全125問で125点満点です。問題ごとに難しさで配点を変えたり、記述答案に部分点を与えたりする方式ではありません。自己採点は、受験した問題番号と公式の正答を一つずつ照合し、一致した問題を1点として合計します。
全パート受験者の合格基準は、総得点の60%程度を基準に、問題の難易度で補正した点数以上を取ることです。125点の60%は75点ですが、75点が毎年の確定ラインという意味ではありません。たとえば第38回の公式発表では、全体の合格基準点は64点でした。この「64点」は第38回の結果であり、第39回の予想値ではありません。
合格基準点は試験実施後に決定・公表されます。解答速報サイトの予想やSNSの集計は受験直後の目安にとどめ、合否を断定しないでください。第39回の公式日程では、試験センターのホームページでの合格発表が2027年3月23日、結果通知の発送が3月26日と案内されています。最新の予定は第39回試験の案内で確認します。
総得点だけでは不十分|11科目群の0点を確認する

全パート受験で総得点が基準点に達しても、11科目群のどれかが0点なら、総得点による合格条件を満たしません。ここでいう「科目群」は、試験名に並ぶ13科目と一対一ではありません。「人間の尊厳と自立・介護の基本」と「人間関係とコミュニケーション・コミュニケーション技術」は、それぞれ組み合わせて一つの科目群です。個々の科目で0点だったかだけを見て、科目群の判定を早合点しないでください。
| パート | 科目群 | 自己採点での確認 |
|---|---|---|
| A | 人間の尊厳と自立・介護の基本/社会の理解/人間関係とコミュニケーション・コミュニケーション技術/生活支援技術 | 4群それぞれに1点以上あるか |
| B | こころとからだのしくみ/発達と老化の理解/認知症の理解/障害の理解/医療的ケア | 5群それぞれに1点以上あるか |
| C | 介護過程/総合問題 | 2群それぞれに1点以上あるか |
この11群の区分は試験センターの合格基準表に基づきます。たとえば「医療的ケア」で0点、ほかの10群で得点がある場合、総得点が高くても11群すべてで得点という条件を満たしません。逆に「人間の尊厳と自立」で0点でも、同じ科目群の「介護の基本」で得点があれば、その科目群は0点ではありません。実際の判定は公式の結果通知に従います。
学習中は総得点の伸びだけでなく、0点になりやすい群をメモしましょう。特養や訪問介護での実務経験が豊富でも、制度を問う「社会の理解」や「医療的ケア」は現場の経験だけで答えられるとは限りません。過去問を解いた後、科目群別に正答数を表にし、0点の群から公式テキストや解説で確認してください。
A・B・Cパート合格はどう判定される?

第38回から、複数の科目群をまとめたA・B・Cの3パートに分けて、パート合格の判定が始まりました。配点はAが60点、Bが45点、Cが20点です。全パート受験者は、まず全体の総得点と11群の得点条件で判定されます。全体で不合格となった場合に、パートごとの合格基準点と、そのパートを構成する科目群すべてで得点したかを確認します。公式の合格基準を参照してください。
パートの基準点は「各パートの満点の一律60%」ではありません。全パートを受験した人のパート別平均得点の比率を使って、その回の全体の合格基準点を按分します。第38回の確定値はAが32.23点、Bが20.43点、Cが11.33点でした。得点は整数なので、第38回で点数の条件を満たすには、それぞれ33点、21点、12点以上が必要でした。ただし、各パート内の全科目群で得点していることも必要です。これらの数字を第39回に当てはめてはいけません。
第38回にパート合格した人は、合格したパートの受験免除が翌年・翌々年まで有効です。第39回に一部パートのみを受験する場合、受験したパートごとにその回の基準と0点科目群を判定し、有効な既合格パートと合わせて全パートの基準を満たす必要があります。一部パート受験者の得点を単純に125点満点に換算して「全体の合格点」と比較しないでください。第39回の受験パートは申込時の選択に従い、初受験者は全パート受験です。第39回試験の受験案内を確認します。
公式正答で自己採点する4ステップ

試験後の自己採点は、次の順に記録すると、単なる合計点で見落としやすい科目群とパートの不足を把握できます。解答を正確に控えられなかった問題は空欄にし、推測で「正答」にしないでください。
- 試験センターの過去の試験問題・正答一覧から、受験した回の公式正答を開く。第39回の試験前に第38回の正答を混同しない。
- 問題番号ごとに自分がマークした番号を照合し、一致を1点、不一致を0点で記録する。控えを取れなかった問題は「不明」と分ける。
- 正答数をA・B・Cパート別、11科目群別に集計する。特に各科目群が0点でないか確かめる。
- 公式の合格基準点が発表されたら、受験区分に応じて全体判定またはパート別判定と照らし、結果通知で最終確認する。
民間の解答速報は、公式正答が出る前に復習箇所を探すには便利です。しかし、速報と公式正答が異なることもあり、基準点は試験後に決まります。「自己採点で何点だったから合格確定」と職場の資格手当や人員配置に反映する前に、結果通知と資格登録の手続きを確認してください。介護福祉士の名称を用いるには合格後の登録も必要です。試験センターの第39回案内がその点を明記しています。
結果通知は総点・科目群・パートの順に読む

結果通知が届いたら、まず総得点とその回の全体の合格基準点を見ます。全体で不合格だった場合は、パート別の得点と基準点、無得点科目群の有無を読み、どのパートが合格したかを確認します。試験センターの結果通知の見方には、通知書の読み方と、パート合格の有効期限欄の説明があります。掲載された数値は説明用のサンプルであり、自分の試験回の実際の基準点ではありません。
パート合格があれば、結果通知は次回以降の受験申込で必要になります。通知書を保管し、再受験の対象パートと有効期限を記録してください。たとえばBパートが不合格なら、B内の「こころとからだのしくみ」「発達と老化の理解」「認知症の理解」「障害の理解」「医療的ケア」のうち0点の群を確認し、内容理解と設問の読み違いを分けて復習します。受験票や結果通知を紛失し、合格パートが分からないときは、試験センターのFAQから問い合わせ先を確認しましょう。
介護福祉士国家試験の採点方法に関するよくある質問

合格点は毎年75点と決まっていますか?
決まっていません。総得点の60%程度を基準に、その回の問題の難易度で補正します。第38回は125点中64点以上でしたが、第39回の点数を示す数字ではありません。試験後に公表される公式基準点で確認してください。
一つの科目で0点なら必ず不合格ですか?
判定単位は11科目群です。二つの科目を組み合わせた群もあるため、科目名だけで決められません。全パート受験の総得点による判定では11群すべてに得点が必要です。パート判定では該当パート内の全科目群に得点が必要です。
自己採点で合格基準点を超えたら、資格名を使えますか?
自己採点は確定結果ではありません。公式発表と結果通知を確認し、合格後は資格登録の申請を行ってください。登録前に介護福祉士の名称を用いないよう注意が必要です。
前年のパート合格点で今年も判定できますか?
できません。パート別基準点はその回の全体の基準点と平均得点の比率に基づきます。前年の値は仕組みを理解する例としてのみ使い、今年の確定点は試験センターの発表で確認します。
まとめ:点数と0点科目群を分けて記録し、公式発表で確認する

過去問や本試験を採点するときは、正答の合計、11科目群の得点、A・B・Cパート別得点を一枚に記録してください。第39回の基準点を前年から予想して決めつけず、試験センターの公式正答と基準点を待ちます。結果通知が届いたら、全体とパートの判定、有効期限を確認して保管しましょう。職場には確定結果と登録状況を伝え、次の学習が必要なら0点科目群と間違いの原因から取り組んでください。

