介護福祉士の受験対策アプリは、通勤や休憩中の反復学習に向いています。ただし、「無料」「問題数が多い」だけで選ぶと、古い制度の問題を覚えたり、解説を読まずに正答番号だけ暗記したりするおそれがあります。
選ぶ基準は、受験年度への対応、解説の内容、苦手分野の記録、対応OS、課金範囲です。アプリは短時間の反復に使い、長い事例問題と本番の時間配分は公式過去問で補います。無料問題を実際に解き、広告や操作が復習を妨げないかも確認してください。この記事では、2026年9月2日時点で公式の配信元やアプリストアから内容を確認できた3つを比較します。配信内容や価格は変わるため、インストール前に必ずストアの最新表示も確認してください。
介護福祉士の受験対策アプリは目的別に選ぶ

1つのアプリですべてを済ませる必要はありません。自分の学習目的を次の3つに分けます。
- 初回学習:科目の全体像と用語を理解する
- 反復学習:短時間で一問一答や過去問を解く
- 仕上げ:時間を測り、複数科目を続けて解く
アプリが得意なのは反復と記録です。制度の背景や介護過程の思考を初めて理解する場面では、体系的なテキストや講義の方が読みやすい場合があります。公式の過去問題も併用し、アプリ独自問題だけで仕上げないようにします。
現在の介護福祉士国家試験はA・B・Cの3パートで構成され、パート合格制度が導入されています。受験回の科目、合格基準、免除の扱いは、社会福祉振興・試験センターで確認してください。アプリの画面や教材区分が現在の試験と合っているかを確かめる基準になります。
2027年試験に使える受験対策アプリ3選

今回比較したのは、公式の配信元、Google Play、App Storeで内容を確認できるアプリです。順位ではなく、用途の違いで選んでください。
| アプリ | 向いている人 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 中央法規 介護福祉士合格アプリ2027 | 解説と模擬問まで1つにまとめたい人 | 2027年版、過去問・模擬問・一問一答 |
| 介護福祉士 過去問(解説と模試つき) | iPhone・iPadで無料から試したい人 | 過去問検索、マイリスト、正答率、模試 |
| 介護福祉士国試1000問-解説付 | Androidで問題数を確保したい人 | 1000問、分野別、誤答の再挑戦、履歴 |
中央法規「介護福祉士合格アプリ2027」
福祉分野の受験対策書籍を刊行する中央法規出版の2027年版アプリです。出版社の案内では、過去問、模擬問、一問一答を収録する構成が示されています。iOSとAndroidの両方で配信されています。
Google Playの配信ページで確認できる過去問は、第36回から第38回までの375問です。過去問、模擬問、一問一答はそれぞれ無料問題があり、全科目セットや科目別コンテンツは有料です。2026年9月時点の表示では、過去問全科目と模擬問全科目は各3,000円、一問一答全科目は1,600円ですが、購入時の表示を優先してください。
向いているのは、無料部分で操作を試したうえで、書籍に近い詳しい解説や模擬問まで使いたい人です。複数コンテンツを購入する場合は、合計額を出し、紙の教材や講座と比較します。
「介護福祉士 過去問(解説と模試つき)」
SOCIAL NOTE CO., LTD.が提供するiOS・iPadOS向けアプリです。App Storeの配信ページでは、2026年1月実施分を含む問題と解説、過去問検索、マイリスト、ランダム10問テストなどが案内されています。
無料で始め、分野別の正答率から弱点を探したい人に向きます。広告表示や一部機能の課金が学習を妨げないか、まず短期間試してください。Android版を探している場合は、同名アプリだと思い込まず、開発元と収録年度を確認します。
「介護福祉士国試1000問-解説付」
Unwired Communicationが提供するAndroid向けアプリです。Google Playの配信ページでは、無料の1000問、20問のランダム出題、カテゴリー別演習、誤答問題の再挑戦、結果履歴が案内されています。
短い空き時間に多くの問題を解きたい人に向きます。一方、問題数が多くても、受験する回の制度や出題基準への更新状況は別に確認が必要です。間違えた問題で根拠が分からない場合は、公式資料や現行テキストへ戻ります。
失敗しないアプリの選び方

インストール前に、次の順で確認します。
1.受験年度と最終更新日
アプリ名に年度があっても、すべてのコンテンツが同時に更新されるとは限りません。最終更新日、直近の過去問が収録されているか、法改正への対応説明があるかを見ます。
2.解説で誤答理由まで確認できるか
正答だけを表示するアプリでは、似た選択肢に対応しにくくなります。無料問題を数問解き、不正解の選択肢がなぜ違うのかまで説明されているか確認してください。
3.科目・パート別に弱点を見られるか
総合正答率だけでなく、科目やパート別の履歴、誤答だけを解き直す機能があると復習対象を絞れます。現在の公式合格基準では、全体の得点だけを見ればよいわけではありません。
4.無料と有料の境界
「無料ダウンロード」は、全問題が無料という意味とは限りません。無料問題数、買い切りか追加購入か、広告非表示の料金、購入後の利用期限を確認します。端末を変えた場合の引き継ぎ方法も見ておきましょう。
5.個人情報と通信環境
会員登録の要否、収集されるデータ、削除依頼の方法をストアの表示で確認します。休憩室や移動中に使うなら、オフライン利用の可否と通信量も試します。勤務中に利用者情報や職場の記録と同じ端末を使う場合は、勤務先の情報管理ルールに従ってください。
アプリを使った1週間の勉強手順

アプリを開く回数ではなく、誤答を減らす流れを作ります。
- 月曜日に1分野10問を解く
- 誤答と「勘で正解した問題」を登録する
- 火〜木曜日に解説とテキストを確認する
- 金曜日に登録問題だけ解き直す
- 休日に公式過去問を紙または大きな画面で解く
- 科目・パート別の結果から翌週の分野を決める
早番の日は帰宅後に5問、遅番の日は出勤前に用語確認、夜勤入りと夜勤明けは休息を優先するなど、勤務帯で問題数を変えます。連続日数を守るために睡眠を削る使い方は避けます。
選択肢をタップした直後に、正解の理由を声やメモで1文にします。説明できなければ、正解でも復習対象です。事例問題は画面を速く送らず、本人の希望、残存能力、危険要因、支援の優先順位を読み取ります。
アプリだけで受験対策を完結させない

アプリは短時間の反復に便利ですが、長い事例を読む集中力、試験時間の配分、受験会場での紙面確認は別に練習が必要です。公式の過去問題を使い、本番と同じ順番で解く日を設けてください。
また、アプリの解説と勤務先の手順が異なるときは、「現場ではこうしているから」で決めず、現行法令、公式の出題基準、利用者の状態を確認します。制度問題は更新時期の影響を受けやすいため、古い問題の数字や名称をそのまま暗記しません。
模試で同じ科目の誤答が続き、解説を読んでも理解できない場合は、その分野だけテキストや講義へ切り替えます。アプリを増やす前に、分からない原因が知識不足、読解、時間配分のどれかを特定してください。
介護福祉士の受験対策アプリに関するよくある質問

無料アプリだけで合格できますか?
無料か有料かだけでは判断できません。現行の試験範囲を網羅できるか、誤答理由を理解できるか、本番形式の演習ができるかで判断します。不足する部分は公式過去問とテキストで補います。
複数のアプリを併用した方がよいですか?
同じ役割のアプリを増やすと、履歴が分散します。主教材を1つ決め、別アプリは模試や一問一答など、明確に異なる用途がある場合だけ追加します。
古い年度のアプリは使えますか?
介護技術の基本を復習できる問題もありますが、制度名、基準、試験構成が現在と異なる可能性があります。受験年度対応の教材を主にし、古い問題は現行情報を確認できる範囲で使ってください。
まとめ

今日行うことは、利用中の端末に対応するアプリを1つ選び、無料問題を10問解くことです。解説の分かりやすさ、科目別履歴、広告や課金範囲を確認し、続けられるかを判断します。
アプリは通勤・休憩中の反復に使い、休日には公式過去問を本番形式で解きます。総合正答率だけでなく科目・パート別の弱点を確認し、説明できない問題を翌週の学習対象へ回してください。

