介護福祉士国家試験を受けたいものの、「何から始めるの?」「夜勤のある生活で勉強を続けられる?」と迷っていませんか。合格を目指すなら、最初からテキストを暗記するより、最新の試験範囲を確認し、過去問で現在地を測ってから弱点を埋めるほうが進めやすくなります。
勉強の軸は、教材を絞る、過去問を解く、誤答の理由を残す、苦手科目を補う、本番形式で仕上げる、という5段階です。この記事では、第39回試験の構成と合格条件を踏まえ、6か月前・3か月前・1か月前からの学習例、早番・日勤・遅番・夜勤に合わせた時間の作り方まで紹介します。科目ごとの復習方法や、独学で行き詰まったときの選択肢も整理しました。読み終えたら、自分に必要な教材と今週の学習メニューを決められます。
介護福祉士の勉強は試験範囲と合格条件の確認から始める

第39回試験の3パートと出題形式を確認する
勉強を始める前に、受験する回の公式情報を開きましょう。令和8年度の第39回介護福祉士国家試験は、2027年1月31日に実施されます。全パート受験者は、午前にAパート、午後にB・Cパートを受ける日程です。試験は4領域12科目と総合問題1科目の計13科目で、出題数は125問、五肢択一を基本とする形式と案内されています。
Aパートは「人間の尊厳と自立」「介護の基本」「社会の理解」「人間関係とコミュニケーション」「コミュニケーション技術」「生活支援技術」です。Bパートは「こころとからだのしくみ」「発達と老化の理解」「認知症の理解」「障害の理解」「医療的ケア」、Cパートは「介護過程」と「総合問題」で構成されます。教材の目次に全科目があるかを照合すれば、古い版や不足のある教材を避けやすくなります。
引用元:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「令和8年度 第39回介護福祉士国家試験」
総得点だけでなく11科目群の無得点を避ける
合格基準は「一律に75点」と決まっているわけではありません。全パート受験者は、125点満点の総得点の60%程度を基準に、問題の難易度で補正された合格基準点以上を取ることが条件です。加えて、公式に区分された11科目群のすべてで得点する必要があります。苦手分野を丸ごと捨てる勉強は、総得点を確保できても条件を満たせないおそれがあります。
パート合格制度では、総得点の条件を満たさなかった場合でも、基準を満たしたパートは合格した試験の翌々年まで有効です。ただし、初めから一部パートを捨ててよいという意味ではありません。まずは全体合格を目標にし、各科目群で少なくとも得点できる状態を作りましょう。学習計画では、得意科目の点数だけでなく、科目群ごとの正答状況も確認します。
引用元:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験合格基準」
最初の過去問は点数より弱点の発見を目的にする
初日に最新回の過去問を1回分解き、科目別に正答数を記録してください。まだ習っていない内容が多ければ、解説を見ながらでも構いません。この段階の目的は合否の予測ではなく、「制度の用語で止まる」「事例問題の条件を読み落とす」「体の仕組みを図で説明できない」など、つまずき方を見つけることです。
解答後は誤答を、知識不足、問題文の読み違い、選択肢の比較不足、覚えていた内容の混同に分けます。たとえば、利用者の自己決定に関する問題を現場の慣例だけで選んだなら、介護の理念と問題文の条件を分けた復習が有効です。最初の点数が低くても、原因が見えれば次に使う時間を決められます。
引用元:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「過去の試験問題」
#試験範囲 #合格基準 #パート合格 #過去問チェック #学習計画
介護福祉士の勉強方法を5ステップで実践する

STEP1:最新教材を絞り、週単位の計画を立てる
用意する教材は、最新年度対応の基本テキスト1冊、解説が詳しい過去問題集1冊、公式の過去問を基本セットにします。制度改正を扱う「社会の理解」などは古い情報のまま覚えないよう、受験年度に対応した版かを確認してください。複数の教材を少しずつ進めるより、同じ解説へ戻れる状態にしたほうが復習の迷いを減らせます。
次に、試験日までの週数を数え、「今週はAパートの過去問50問」「日曜に誤答20問を解き直す」のように作業量で予定を置きます。「毎日2時間」だけでは、できなかった日に計画全体が崩れがちです。勤務表が出るたびに、日勤日、夜勤前、夜勤明け、休日へ小さな課題を割り振り直しましょう。
STEP2:過去問を解き、正解以外の選択肢まで確認する
1周目は科目別に解き、正誤にかかわらず根拠を説明できない問題へ印を付けます。偶然当たった問題を「理解済み」にすると、本番で選択肢の表現が変わった際に迷います。正解の理由に加え、残り4つがなぜ適切でないかを短く言えるところまで解説を読みましょう。
2周目は誤答と印を付けた問題に絞ります。3周目では年度別に時間を測り、知識を思い出す速さと問題文を読むペースを確かめます。答えの番号を覚えてしまったときは、「根拠を一文で書く」「条件を一つ変えたら答えがどう変わるか考える」と、理解を試す課題へ変えてください。公式サイトでは直近3回分の科目別試験問題と正答を確認できます。
引用元:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「過去の試験問題」
STEP3〜5:弱点補強、横断学習、本番演習で仕上げる
STEP3では、誤答が多いテーマだけ基本テキストへ戻ります。ノートを作るなら、テキストの書き写しではなく、「間違えた理由」「正しい判断の根拠」「次に見分ける語句」の3点に限定しましょう。たとえば認知症ケアの事例なら、症状名だけでなく、本人の言動、環境、支援者の声かけを結び付けます。
STEP4は科目を横断して整理する段階です。移乗介助の問題であれば、生活支援技術だけでなく、尊厳と自立、コミュニケーション、体の仕組み、介護過程の視点も一緒に確認します。総合問題への備えには、一つの場面を複数科目から説明する練習が有効です。
STEP5では、本番と同じ順番で125問を解きます。わからない問題に長く止まらず印を付けて進み、最後に戻る流れも試してください。終了後は合計点だけで安心せず、11科目群のどこかが無得点になっていないか、後半で読み違いが増えていないかまで確認します。間違いの多い3テーマを翌週の課題へ戻せば、演習が解きっぱなしになりません。
引用元:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験出題基準」
#5ステップ学習 #最新教材 #過去問活用 #誤答分析 #本番演習
働きながら続ける学習スケジュールを作る

6か月前・3か月前・1か月前の学習例を使い分ける
6か月前から始められるなら、最初の2か月で全科目の過去問に触れ、次の2か月で誤答が多い分野を補い、残り2か月で年度別演習と再復習を行う流れが一例です。週5日、1回20〜40分でも、週末に進捗を見直せば継続しやすくなります。実務者研修や家庭の予定が重なる週は、問題数を半分にしてでも学習の接点は残しておきましょう。
3か月前からなら、1週目に過去問で全体を測り、2〜7週目は頻出テーマと無得点になりそうな科目群を優先します。8週目以降は年度別演習を増やし、誤答だけを短い間隔で解き直してください。1か月前の場合は、新しい参考書を最初から読むより、過去問と手持ちの教材へ範囲を絞り、毎週1回は複数科目を続けて解くほうが現状を把握しやすくなります。
第39回の試験日は2027年1月31日です。受験する回が異なる場合も、試験センターで日付を確認し、勤務希望や有給休暇の申請期限から逆算しましょう。勉強計画とは別に、申し込み、受験票の確認、会場までの経路確認も予定表へ入れておくと、直前に慌てずに済みます。
引用元:厚生労働省「第39回介護福祉士国家試験の施行について」
早番・日勤・遅番・夜勤ごとに課題の重さを変える
早番の日は、帰宅後に疲れていることを前提に、誤答5問の見直しや用語カードなど軽い課題を置きます。日勤日は通勤時間に一問一答を進め、帰宅後は解説を10分読む形でもかまいません。遅番の日は出勤前に新しい範囲を20分学び、帰宅後は休息を優先します。
夜勤前に長い模擬試験を入れることは、勤務への集中を考えると避けたい組み合わせです。夜勤前は短い復習にとどめ、夜勤明けは睡眠を確保したうえで、余力があれば音声やカードを眺める程度にします。125問の演習は休日の午前・午後に分けるなど、安全に勤務できる生活リズムを崩さない配置を選んでください。
介護記録を書き終えた後や休憩時間を必ず勉強に充てる、と固定する必要もありません。休憩は休息の時間です。通勤、家事の待ち時間、就寝前などから、無理なく確保できる時間を一つ選びます。職場の同僚と問題を出し合う場合も、利用者の個人情報を学習メモや会話へ持ち込まないよう注意しましょう。
週1回の記録で計画を修正する
記録する項目は、学習時間よりも「解いた問題数」「科目群別の正答率」「誤答原因」「次週に戻すテーマ」を中心にします。10時間机に向かった記録より、社会の理解で制度の対象者を5回混同した記録のほうが、次の対策を決める材料になります。表計算アプリでも紙1枚でもよいため、毎週同じ項目を残してください。
予定の7割程度しか終わらなかった週は、気合で翌週へ上乗せせず、課題を「合格条件に関わる弱点」「後からでもよい内容」に分けます。夜勤が増えた月は1回の量を減らし、休日が確保できた月に年度別演習を置きます。計画は守れたかを責める表ではなく、勤務と学習量のずれを直す道具として使うのがコツです。
#学習スケジュール #働きながら勉強 #夜勤との両立 #スキマ時間 #週次見直し
科目別の対策とよくある失敗を押さえる

A・B・Cパートで復習方法を変える
Aパートは、介護の理念や生活支援技術に加え、社会保障制度など幅広い知識を含みます。「社会の理解」で制度名だけを覚えるのではなく、対象者、実施主体、サービス内容、費用負担を表にして比べましょう。「生活支援技術」は、食事・排泄・入浴・移乗などの手順を、本人の安全、自立支援、プライバシーの観点から説明できるか確認します。
Bパートの中心は、加齢、認知症、障害、体の仕組み、医療的ケアです。似た用語を文章だけで暗記しづらい場合は、臓器や関節の位置を簡単な図にし、変化と生活への影響を矢印で結びます。認知症や障害の問題では、名称だけで答えず、事例に書かれた本人の状態と必要な支援を読み分けてください。医療的ケアは、対象となる手順を順番だけでなく、各確認を行う理由と組み合わせます。
Cパートの介護過程と総合問題では、情報収集、課題の整理、目標、支援内容、評価のつながりを追います。現場で見慣れた場面でも、先に選択肢を決めず、年齢、生活歴、本人の希望、できている動作、家族や環境など、問題文に示された条件へ線を引きましょう。総合問題は、A・Bパートで学んだ知識を事例へ適用する練習として、学習後半に回数を増やします。
引用元:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「令和8年度 第39回介護福祉士国家試験」
法改正と職場の慣例を試験の根拠にしない
介護保険制度や障害福祉制度は改正されるため、古い過去問の選択肢が現在も正しいとは限りません。問題集の発行年と法改正への対応状況を確かめ、疑問が残る箇所は受験年度版のテキストや行政・試験センターの資料で確認します。過去問は出題形式を学ぶ材料として使い、古い数字や要件をそのまま暗記しないでください。
また、「自分の施設ではこうしているから」という経験だけで答えると、介護福祉士として求められる原則とずれる場合があります。特別養護老人ホーム、デイサービス、訪問介護などでは、職員配置や設備、役割分担が異なります。試験では問題文の条件に沿い、本人の尊厳や自己決定、安全、専門職間の連携など、選択肢の根拠を比較しましょう。
公式の出題基準は標準的な出題範囲の例示であり、範囲を厳密に限定するものではありません。公表後の法改正による重大な変更なども出題対象になり得るとされています。「出題基準にないから出ない」と決め付けず、直前期には試験センターのお知らせも確認してください。
引用元:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験出題基準」
失敗しやすい勉強を具体的に直す
一つ目は、テキストを読むだけで問題を解かないことです。読んで理解した感覚と、五つの選択肢から根拠を選ぶ力は同じではありません。1テーマを読んだら関連問題を5〜10問解き、説明できない箇所へ戻ります。
二つ目は、正答率だけを見て誤答原因を残さないことです。知識不足ならテキストへ戻り、読み違いなら「最も適切」「まず行う」などの条件語へ印を付け、混同なら比較表を作るというように、原因ごとに手段を変えてください。三つ目は、得意科目ばかり解くことです。合格条件には11科目群すべてでの得点が含まれるため、週に一度は未学習・低正答の科目群がないか確認します。
四つ目は、睡眠を削って学習量を増やすことです。特に夜勤や移乗介助がある仕事では、疲労したまま勤務へ入らないよう配慮が必要です。集中できない日は10問だけ解く、翌日に解説を読む、休日へ本番演習を移すなど、勤務の安全を守れる計画へ直しましょう。
#科目別対策 #Aパート #Bパート #Cパート #失敗対策
介護福祉士の勉強方法に関するよくある質問とまとめ

独学でも合格を目指せますか?
独学でも受験対策は進められます。公式の過去問、最新年度対応のテキスト、解説付き問題集をそろえ、自分で週ごとの進捗を管理できる人は、まず独学から始めてもよいでしょう。費用を抑えやすく、早番・遅番・夜勤の勤務表に合わせて学習時間を動かせる点も利点です。
一方、同じ誤答を繰り返しても原因がつかめない、制度分野の文章を読んでも整理できない、予定を立てても学習が止まる場合は、勤務先の試験対策、受験仲間、通信講座や通学講座を検討できます。講座を選ぶ際は、受験年度への対応、質問方法、添削や模擬試験の有無、受講期限、費用を比べます。最初から高額な講座を契約するのではなく、過去問を一度解いて必要な支援を特定してから判断してください。
いつから、1日何時間勉強すればよいですか?
必要な期間や時間は、介護実務の経験、実務者研修での理解度、日本語の読解速度、勤務や家庭の予定によって変わります。そのため、「合格には必ず何時間」と決めるより、最初の過去問の結果から逆算するほうが現実的です。まず20〜30分で集中が続くか試し、学習後に説明できた内容まで記録しましょう。
開始が6か月前なら短時間を週5回、3か月前なら平日の短い復習と休日のまとまった演習を組み合わせる方法があります。残り1か月でも、申し込み済みで受験資格を満たしているなら、あきらめずに11科目群の未学習を確認してください。ただし、睡眠を削って長時間を確保する計画は避け、勤務に支障が出ない範囲で優先順位を付けます。
試験日や受験申し込み期間は年度ごとに公式情報での確認が必要です。第39回は、受験申し込みが2026年7月22日から9月2日、試験が2027年1月31日と案内されています。勉強を始めていても、申し込みや受験手数料の支払いが完了していなければ受験できないため、手続きも同じ予定表で管理してください。
引用元:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」
アプリやノートはどう使い、今日から何を始めますか?
アプリは通勤や待ち時間の反復に便利ですが、解説の根拠、更新日、受験年度への対応を確認します。正解数だけを競う使い方では、偶然当たった問題が残ります。根拠を説明できなかった問題は、紙やデジタルの誤答メモへ移してください。ノートには長い解説を書き写さず、間違えた理由、正しい根拠、次に注目する語句を1問3行程度で残すと見返しやすくなります。
今日行う作業は三つです。受験する回の公式ページを開いて試験日と科目を確認する、最新回の過去問を20問だけ解く、誤答を科目群と原因別に記録する、の順に進めます。その結果から、今週は「社会の理解を30問」「介護過程の事例を10問」など具体的な課題を一つ決めてください。
週末には、計画した問題数、繰り返した誤答、まだ無得点の科目群を確認します。できなかった項目をすべて翌週へ持ち越すのではなく、合格条件に関わる弱点から一つずつ戻しましょう。試験センターが公開する過去問と出題基準を起点にすれば、教材やアプリの情報が現在の試験に合っているかも確かめられます。
引用元:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「過去の試験問題」
#独学対策 #勉強開始時期 #学習時間 #アプリ活用 #今日から始める

